2024/02/05 15:20
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こちらの記事は写真集制作にあたり、クラウドファウンディングを行った際に書いた活動報告です。
Ready for(クラウドファウンディングのサイト名)に載せていた活動報告ですが、勿体無いのでここのブログにも記録として残しておきたく、ここに残します。
ーーーーーReady for(クラウドファウンディングのサイト名)に載せていた活動報告ですが、勿体無いのでここのブログにも記録として残しておきたく、ここに残します。
三上さんの後ろに付いて島を回るうちに、度々鹿の角が落ちているのを見つけて拾うことが多くなった。
それらは春になると自然と抜け落ちるものだということを知った。
放っておけば他の動物の死骸の骨と同じで風雨に晒されて風化し、虫に食べられ、バクテリアに分解されて自然界に戻ってゆく。
それはまた草や木の栄養となって鹿たちの食べ物を育て、新しい角に生え変わるのである。
なんと見事な自然循環の仕組み!
それなら、その一端をちょっとだけ拝借して何か作ってみてもいいのかもしれない。
そう考えて釣り針や鹿笛やアクセサリーやなどを作り始めたのが“鹿角プロジェクト”になり、それがまた、フランスの文化人類学者レヴィ・ストロースが提唱したブリコラージュのものづくりそのものだという話から、それをする人という意味の“ブリコロール”というモノづくり運動の集団が石巻に生まれた。
世の中の仕組みや現象を理論的、体系的、分析的に理解しようという近・現代科学とは違って、克明な観察と体験的な知識に基づいて世界を理解し、参画しようとするブリコラージュ。
その姿勢は、伝えるべきこと、表現すべきことを追求する映像表現技術とは無縁の、ただそこにあるものに驚き、喜び、ひたすらその真実を記憶するために写し撮ってきた三上さんの写真にも色濃く息づいているのである。
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